てのひらスケッチblog

2020年に娘を出産した30代です。妊娠・出産・子育てについての驚きを好きなイラストを交えて書いていきます。

コロナ禍の妊娠・出産

緊急事態宣言の延長など、不安なニュースが多いですね。昨年の私はこんな一年後、予想していなかったです。「きっと今より状況はよくなっているだろう」となんとなく思っていました。ニュースを見ると気が滅入るので、少し制限しつつ、娘と家でゆっくり過ごすようにしています。

妊娠がわかってから、出産まで2020年5月~12月。コロナ禍の影響をしっかり受けました。イベント・講習・付き添い関係は、色々と制限がかかりました。


○制限されたこと色々
○その中で、大変だったことよかったこと

などを中心に書いてみたいと思います。
※あくまで私の場合です。地域や時期によって違うと思います。



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【母親教室】→人数制限、参加は母親のみ
住んでいる区が主催する全3回の母親教室は、受講者の人数制限が厳しくなったため、申し込みの電話はしましたが、受けることが出来ませんでした。また、通常であれば、父親と二人で参加可能なプログラムでしたが、参加できるのは母親一名のみとのこと。沐浴指導など夫と一緒に受講したかったです。

【戌の日の安産祈願】→参加は本人のみ
参拝したのは規模が大きく有名な神社。ご祈祷は妊婦のみでした。うち以外の夫婦も夫は待合室まででした。夫のみなさん、一人で所在無さげに妻を待っていました。

【病院の付き添い】→なし
私は一人でも全く問題なかったです。待合室がすいているのは良かったです。夫は赤ちゃんの心音が聞けないので、寂しかったかもしれませんが。なので、「エンジェルサウンズ」という機械を買いました。これは、臍の緒を血液が流れる音とか、赤ちゃんの心音を家で簡単に聞くことができます。赤ちゃんの成長に従って、心音が力づよくなっていくのが感じられました。あと、臍の緒の音がすごく聞こえる!血液をしっかり送れてるのね~と嬉しかったです。妊娠中、夫は母親よりも赤ちゃんの成長をイメージしづらいかと思いますが、少しは共有できたかな?と思っています。


【里帰り時期】→コロナ禍の影響で4週間早くなる(うち2週間は里帰り先で待機)
これは、ちょっと大変でした。里帰り出産の場合、一般的に32週までにお世話になる病院を受診しなくてはいけません。ですが、問い合わせたところ、「28週までに初受診して下さい。また受診する2週間前には帰省先に戻り、体調観察して下さい」とのこと。26週で実家に帰らなくては行けない!それは仕事の都合上、さすがに難しいと交渉し「30週までに初受診。28週までに帰省」に落ち着きました。職場には上手く調整してもらいました。
また、里帰り中は決められた地域から出てはいけない、出た場合は再度2週間隔離すること。早く帰省する上、なにか用事(仕事など)で急な呼び出しがあっても動けないのです。この対応については、地域や病院で結構差がありそうです。里帰り出産を希望している人は、早めに直接、病院に電話して聞くのがよいと思います。私の場合は、里帰り先はコロナ患者は少なめでしたが、隣県でコロナ患者が多かったこと、また出産病院がその地域の中心的な総合病院であったため、制限は強かったのかもしれません。
それでも、里帰り出産を受け入れてくれただけで有難い。近い時期に出産した知り合いは、里帰り先(福岡)、居住地(東京)で里帰り出産を断られたと聞きました。北海道でも院内クラスターで妊婦が転院を余儀なくされる等のニュースを見ると、自分が産みたい場所で産めたことは、本当にありがたかったです。


【出産前のPCR検査】→出産予定日の2週間前に受けました
県が出産前の妊婦を対象に実施しており、検査費用は無料でした。承諾書を提出し、説明を受けた上で事前に容器を持って帰り、次の妊婦健診当日に唾をいれて提出。結果は3日後にでるが、陽性でない限り、連絡はなし。先生に「もしも、陽性だったらどうなるんですか?」と聞くと、「この病院では分娩対応できないので、(ここから車で3時間の)○○市の大学病院で出産になります」とのこと。里帰り先の地域はコロナ患者がほとんど出ていない場所、且つ私は用心して外出も控えていました。ただ、夫が住む地域はコロナ患者がかなり、多い都市部。万が一を考えて、夫には出産前の1ヶ月は会いませんでした。これは、結構悲しかったです。会えないことよりも、会おうと思えば会えるのに、来ないでほしいと自分の判断で伝えることが心苦しかったです。でも、もしも妊娠後期、コロナ陽性での出産になったら、転院の上、帝王切開、その後子どもとは隔離されると思ったら…かなり可能性が低いと頭では分かっていても、夫に会うことは出来ませんでした。
PCR検査の結果は陰性で全くの杞憂だったのですが。


【出産の立ち会い】→なし
これは、残念でもあり、内心ほっとしたところもあります。バースプラン、私のイメージは「猫が軒下で子どもを生むみたいに、ひっそりしたい」でした(笑)一方で「家族が立ち会う良いお産」みたいなイメージも少しはあって、立ち会いをするかどうか迷っていました。コロナの影響で、悩む必要はなくなりましたね。お産に集中しました。遠方にいる夫の仕事調整も不要となりました。(もし、立ち会うのなら、里帰り先の病院まで車で片道4時間&とんぼ返り&繁忙期でした)


【入院中の面会】→なし
5日間の入院で、途中、洗濯物などの受け渡しは、母親が病院の受付に持ってくる→病院内で職員さんが産婦人科へ持ってくる→看護師さん→私、という流れでした。この時、母親に渡したいものがある時は、逆の流れになります。母親はしばらく受付周辺で待機でした。看護師さん達の手をわずらわすのが申し訳なかったです。出来るだけ、下着や着替えは多めに持っていきました。
生まれたての娘を家族に見てもらえないのは残念でしたが、私は周りに気をつかわず、ゆっくりしました。産後は予想以上にしんどかったので、体を休めることに集中出来て、よかったかもしれません。ただ、誰かと話したい気持ちはありました。家族に電話する時は、お下が痛くて歩きづらい体を引きずりながら、病室から談話室みたいなところへ移動していました。

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こうやって思い返していくと、私は性格的に(割りと一人が好き)コロナ禍の精神的なダメージは少なめかもしれません。入院中など、身体的に楽な部分もありました。


一方で、思います。立ち会い出産を強く希望していた人は悲しかっただろうな…つわりがすごくきつい人は一人で病院へ行くのが不安だったかな。里帰り出産出来なかった人は、お産の後のサポートは受けられたのかな。等々…


昨年の出生数はコロナ禍の影響で、前年に比べ下がったようですね。生活しているだけで不安なのに、その中で妊娠・出産をする…ためらう気持ちはわかります。娘が産まれて「コロナ禍で大変だったでしょう」と周りからよく言われます。確かに、上記のような苦労はありました。でも、いつでも平穏なわけではなくて、例えば震災の年も子どもは産まれている。そして、その子を育てるために必死になっている人達がたくさんいる。そう思うと、ちょっと強くなれそうな気がします。


↓生まれたての娘、ふにゃふにゃ新生児
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